換気のこと… (2020年07月11日)

さて

今日もマニアックかもしれませんが

「換気」についてのお話し

 

暮らしの中で換気扇というと

キッチンのレンジの換気扇や

トイレに付いてる小さい換気扇が思い浮かぶと思いますが

これらは必要な時に「そこ」だけを専門に換気するので

「局所換気」と言われますが

今日はそれ以外の全般的な換気

「24時間換気」

について話していきます

 

実際に家を建てた方や

いま家創りを勉強されている方は

ご存じかもしれませんが

現代住宅には

「24時間365日稼働し続ける換気設備」

の設置が法律で義務になっています

確か

平成15年

2003年から施工された

「シックハウス対策」

の一環で義務化されました

シックハウスは皆さんご存じだと思うので

説明は割愛しますが

1.悪い物質を外部に排出し(排気)

2.新鮮な空気を部屋に導入するために(吸気)

換気扇を常に回し続けるわけです

24時間換気

 

 

 

 

 

 

 

(画像右上の赤丸が当社の換気扇)

 

換気扇というと最初に書いたように

レンジフードを思い浮かべると思うので

「空気を外に出す機械」

と思うでしょうが

「換気」

という大きいくくりで見ると

換気は「排気」と「吸気」を同時にしている訳です

つまり

空気を出すところと入る所で一つのセットになっています

 

換気の仕組みは

・第一種換気…排気も吸気も機械で行う

・第二種換気…吸気を機械で排気は自然に

・第三種換気…排気は機械で吸気は自然に

の三種類があります

「自然に」とはどういう意味かというと

部屋に2つ穴が開いていたとして

片方に排気や吸気の機械を付けると

空気は自然と気圧をプラスマイナス0に保とうとするので

排気すれば勝手に空気が入ってくるし

吸気すれば勝手に空気が出ていく訳です

これが「自然に」という意味です

 

現代住宅では

おそらく9割以上

第三種換気(以下三種)を導入していると思います

なぜなら

それが一番コストが掛からない方法だからです

 

必ず付けなきゃイケないもので

性能的に問題が無く

シックハウスを防げるのであれば

そりゃ安い方が良いに決まってます

ですがこの三種

他の

・省エネ性能

・快適性能

という意味では少々お粗末な所があります

例えば冬

外は0℃

室内は暖房して20℃だとした時

換気扇を回し続けていれば

せっかく暖まった20℃の空気をバカスカ捨てて

外の寒い0℃の空気を入れ続ける訳です

これって

いつまでたっても

どこからか寒い空気がスースー入ってきて

いつまでたっても

暖房器具が動き続けなければならないのですYO!!

 

これじゃ

シックハウスにはならないかもしれないけど

電気(もしくはガス)代の無駄だし

なにより快適じゃないですよね?

 

そこで

チョッとご予算をプラスできる方にお勧めなのが

「第一種換気システムでの熱交換タイプ」です

当社はドイツ製の「ヴェントサン(商品名)」

ヴェントサン

 

 

 

 

 

 

というものを使用しているのですが

それで説明すると

「1つの機械で吸気と排気を70秒間毎に切り替え、その70秒間の間にセラミックを温め熱交換します」

(セラミックの部分は上の画像でいうところの「蓄熱エレメント」の部分です)

お部屋に穴は1つでOK

2つ穴を開ける必要はありません

「熱交換」ってなんだ???

って事ですが

さっきの例で行くと

あったかい空気を捨てて冷たい空気を入れるのが

無駄だし不快な訳です

なので

熱交換率が90%の場合

20℃のお部屋の熱を捨てている時に

70秒間セラミック体を温め

吸気をする時に

暖まったセラミック体を通過しているうちに

0℃の空気を18℃まで上昇させ

(「20℃が18℃に」熱交換率90%とはこの意味)

室内に入れるというのが「熱交換」です!!

どうです?

凄くないですか?

それとも

「またまたぁ~ウソこいて」

と思われますか?

これがほんとうなんですねぇ~

うちの事務所に試験体があるので

是非確認しに来てみて下さい!!

詳しい説明は

以前見学会用に作った

こちらのPOPをみて下さい↓

(POPでは分かり易いように家に2つ穴を開けてます)

熱交換の説明

 

 

 

 

 

 

凄い性能の割には機械的な構造はいたってシンプル

それに

別に最新の技術でも無く

なん年も前から日本製のものもあります

つまり

お客さんはその存在を知らないだけで

勝手に建築屋が付けてる訳です…

 

これで

スースー冷たい空気が入ってくる事はないし

暖房効率が良くなるので

光熱費も抑える事が出来ます!!

 

この24時間換気

以前に話した「気密」と密接に関わっており

<以前のブログはこちらをクリック>

建物の気密性能が低いと

思わぬ所から

空気が出たり入ったりしてしまうので

想定した通りの性能を充分発揮する事が出来ません!!

一般的には少なくとも

C値 1.0㎠/㎡以下

でないと計画的な換気が出来ないと言われています

 

さて

この「換気」

単純ではなく

ケッコー奥が深そうですよね?

 

まだまだ説明が足りない所もありますが

「分かり易い事」を第一に説明してみました!

 

また次回も宜しくお願いします!!

*ちなみに当社ワンズキューボでも標準搭載です!!

 

 

 

 

 

シュッ〆